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NFTの活用事例とは?活用されてる7分野や、今後活用が期待されている分野も合わせて解説

近年、アート作品として着目されているNFTですが、実はアート以外にも様々なところで活用されようとしています。ここではNFTの活用事例を紹介いたします。

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NFTの実用的価値とは

まず、NFTにはどのような実用的価値があるのか簡単に紹介します。

身分証明

NFTの根幹にはブロックチェーン技術が使われていて、代替不可能性があります。この代替不可能性というのが身分証明の利用にぴったりの技術となっています。例えば、個人情報をブロックチェーン上に埋め込むことで、誰にも偽造されることなく身分証明を行うことが可能です。現在では株式会社Xyonという会社がこの技術を活用してサービスの提供を始めています。株式会社XyonではQRコードを利用することで提示者は個人情報を開示することなく、読み取り側は個人情報の管理をすることなく、本人確認をすることが可能になっています。
(参考:便利さとセキュリティに特化したブロックチェーン身分証『PASS』

知的財産の所有権の担保

知的財産とは著作物や発明などのことを指します。特に今回のNFTによって担保されるのはデジタル作品の所有権の担保です。これまでデジタル作品を作ったとしてもコピーされてしまえばどちらが本物のデジタル作品か分かりませんでした。しかし、今回のブロックチェーン技術により、本物の作品にはブロックチェーン上で識別番号が振られることになるため、唯一性を示すことができ、所有権の担保に繋がります。

メンバーシップクラブ 

メンバーシップクラブも身分証明と同じような方法でNFTを活用することができます。ブロックチェーン上に会員情報を埋め込むことで、偽造される可能性を防ぎます。バーコードやQRコードを活用することで、本人確認を行うことが可能になります。

ドキュメント

ドキュメントにおいても知的財産の所有権の担保に繋がります。このドキュメントもコピーされ、改ざんされる可能性があります。重要なドキュメントが改ざんされたら保有している会社にとって大きな影響を与えることになるかもしれません。しかし、正式なドキュメントをNFTとして保持しておくことにより、もしコピーされて改ざんされたとしても、正式なドキュメントがどれか分かるので会社への影響を最小限に抑えることができます。

NFTを活用する上での特徴的なポイント

取引可能性

NFTには取引可能性があります。NFTが非中央集権的なブロックチェーン上に明記されているため、特定のサービスベンダーなどは存在しません。そのため、自由に所有者を移転できます。この仕組みのことを取引可能性と言います。

また、この取引可能性には別の観点もあります。取引内容はブロックチェーン上で公開され、誰にでも検証が可能なため、安全性の高い取引が可能となる観点です。

この2つの仕組みがあるため、アート作品などでも自由に転売ができるようになっています。この取引可能性があることで、これまで紹介してきた知的財産の所有権の担保やドキュメントなど他者に引き渡すようなデータでも管理できるようになっているのです。

相互運用性

NFTには相互運用性というものもあります。これまでのデータやサービスなどのデジタルコンテンツは1つのプラットフォームでしかサービスが利用できないため、購入元のプラットフォームのサービスが停止されれば利用不可能になってしまいます。

一方NFTは共通規格で発行、流通する技術のため、複数のプラットフォームでデジタルコンテンツの利用を可能にします。この技術により、様々なプラットフォームで利用でき、デジタルコンテンツとしての価値を高めることに繋がります。

プログラマビリティ

出典:NFTの動向整理

NFTにはプログラマビリティもあります。プログラマビリティというのはプログラミングにより、新たな付加価値をつけることができるということです。例えば、現在よくある仕組みとしてはNFT作品に転売時の代金支払いのルールをプログラミングしておくことで転売時に製作者自身も手数料を受け取ることができます。

NFTに自身の権利を守るための機能を備えることもできますし、追加で自分が使いやすいように改変できるのが特徴と言えます。

NFTが活用されている分野

ここではNFTが活用されている分野を紹介します。

金融

1つ目が金融です。NFTの売買にはお金のやり取りが発生するため、金融業界の関与が必須となります。また、仮想通貨などもNFTには大きく関与しております。この仮想通貨にも金融業界は大きく関わっていると言えます。

また、2022年には三菱UFJ銀行がNFT事業に参入しました。企業の有形無形資産をNFT化することで顧客企業の資産に関する課題解決を支援するということです。このように今後も金融業界としてNFTに参入する企業が増えてくると言えます。

不動産

2つ目は不動産業界です。NFTと不動産業界と言われると紐づきが感じられませんが、ここでの不動産とはメタバース空間内の不動産業界のことを指します。メタバースとは仮想空間と呼ばれるインターネット上の3次元空間のことですが、このメタバースにもブロックチェーン技術が多く使われています。その土地の売買に不動産が使われます。現在はまだ普及途中であるメタバースですが、発展していった時にその土地に企業コンテンツを立ち上げ、プロモーション活動などを行えます。現在でも多くの企業が参入しており、今後も不動産業界への参入は盛んになっていくと考えられます。

チケット販売

チケット販売においてもNFTの導入が進んでいます。チケットでは偽造チケットや転売などが課題となっていましたが、NFTを利用することでこれらを防ぐことができます。日本では「Ticket Me」というサービスが2022年10月ごろにリリースされました。このサービスではNFT技術を利用してQRコードを一定時間単位で変更することで偽造や転売を防ぎます。このような方法などにより、今後もチケット販売におけるNFTの導入は進んでいくと考えられます。

ゲーム

ゲーム業界でもNFTの参入は盛んになっています。特にトレーディングカードはその親和性が高いと言えます。例えば、NBA Top Shotというサービスでは試合中のスタープレーのハイライトの動画が格納されており、動画としてカードを所有することができます。このカードの中でもレアリティがあり、有名なプライヤーや有名なハイライトシーンでは高価格で取引が行われたりしています。
(参考:NBA Top Shot

アート

出典:クリスティーズ:ビープルのデジタル作品 NFT (非代替性トークン) 「The First 5,000 Days 」69.3 Million 米国ドル

NFTアートは多くの方が聞いたことがあるのではないでしょうか。現在NFTアートは多くのデザイナーが参入してきており、平均販売単価も上昇傾向にあります。中でも、NFTアートとして有名なのはBeepleのデジタルアート作品「Everydays – The First 5000 Days」ではないでしょうか。この作品はデジタルアート作品の過去最高額の約75億円で落札されています。今後も様々なアーティストが参入してくると考えられ、注目が集まる業界です。

スポーツ

出典:Candy公式HP

スポーツ業界でもNFTに参入するケースが存在しております。参入する方法は様々であり、例えば、ゲームのところで述べたNBA Top Shotのようなトレーディングカードのように販売するケースやクラウドファンディングでNFTトークンを販売するケースなどが挙げられます。クラウドファンディングでは湘南ベルマーレが実施しております。湘南ベルマーレはクラウドファンディングで500万円を集めました。その代わりに、NFTトークンを保持している参加者の方は記念グッズのデザイン案への関与や貴賓室観戦など様々なイベントに参加できます。

ファッション

出典:Christie’s

NFTはファッション業界でも活用されています。特に期待されているのはデジタルファッション分野です。このデジタルデファッションというのは、デジタル上で洋服や靴などのアイテムを購入してコレクションとして保持するようなパターンや、AR技術を活用して服を着用してコレクションする等が考えられます。また、今後はメタバースのアバターの衣装にNFTのデジタルファッションが使われる可能性もあると考えられます。

NFTの活用事例

他にもNFTは様々な分野で活用されています。ここでは、活用事例を紹介します。

御朱印

出典:神社で日本初、NFTを活用した地域文化のデジタル実装に向けて、NFT「竹神社デジタル御朱印」の頒布を8月より開始します。

重要文化財である運慶作仏像を保持している横須賀市浄楽寺は世界で初めて御朱印をNFT化しました。近年は御朱印をSNSにアップロードしているケースも増えていますが、それでは神社仏閣にお祀りされている本尊様・ご神体とのつながりが希薄になってしまいます。

しかし、NFTとして販売することで唯一無二のものとなり、少しでもつながりを強く感じられたらと考えての販売だそうです。遠方でお参りが難しい方に対してもつながりを得られる方法になればよいと考えてもいるとのことです。

ウイスキー

出典:ユニカスク公式HP

ウイスキーや蒸留酒の樽をNFT化して売買可能にするサービスです。ウイスキーや蒸留酒は寝かしておく年数や年度によって価格が大きく変わってくる飲み物です。そのため、どの年数のお酒を買って飲んだのか、コレクションできるシステムがあってもよいのではないかと考え樽のNFT化を検討したとのことです。

出典:NFTとメタバースが「詩」の未来を変える? 詩人・黒川隆介さんに聞く

気鋭の詩人として注目が集まる黒川隆介さんが展開したサービスです。簡単にコピーすることができてしまう詩に対して、独自性を高めるにはどうすればよいかと考えた結果、NFT×詩というコンセプトを考えついたそうです。NFTの未完成の詩を購入すると最大3年かかってゆっくりと後半の詩が送られてくる仕組みだそうです。今後の世の中の移り変わりや黒川さんの考え方によって変わってくる続編を楽しめることが魅力です。

盆栽

出典:盆栽 NFT CLUB

盆栽のNFTアートを販売するサービスになります。ただし、ただのNFTアートというわけではなく、盆栽のNFアートを購入することで、盆栽が実際に送られてくるサービスです。また、「オリジナル盆栽のデザイン」や「盆栽園におけるルール・追加機能」などを購入者が投票で決めることができ、本物の盆栽園をコミュニティと共に創り上げていきます。

NFTアートだけでなく、盆栽の魅力の流布やコミュニティ形成など多くの影響を与えるサービスになります。

クラフトビール

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000046092.html

横浜ビールはラベリングなどにも力を入れている会社であり、このデザイン性には様々な人の思い・ストーリーが背景にあります。このラベルデザイン・アートとNFTを組み合わせることで、NFTを活用した発信、プロモーション、関係地域への社会貢献活動を展開することを目的としています。その結果、より多くのユーザーが地域・文化への関心を高め、将来的な地域経済の発展と新たな文化交流につながることを目指します。
(参考:【クラフトビール×NFT】横浜ビールとイージェーワークス、NFT活用による地域貢献、地域活性化に関しての包括的協業を開始

NFTの活用が今後期待されている業界

ここでは今後活用が期待されている業界を紹介します。

医療業界

1つ目が医療業界です。医療業界では健康診断の結果など秘匿性が高いデータをNFT化して、改ざんなどを防ぐことを目的としております。

福祉業界

福祉業界でもNFTを活用しているケースがあります。それはブロックチェーンゲームです。就業難易度が高い就労継続支援B型の人にゲームとしてプレイしてもらうことで、多くの報酬を得られる可能性があるとのことです。

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まとめ

今回の記事ではNFTの活用事例についてご紹介しました。DX案件を探している方、事例を知りたい方は、ぜひfoRProまでご相談ください。

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