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【chatGPT×コンサル】情報収集以外の活用方法総まとめ、業界の今後についても解説

chatGPTはビジネス分野だけに留まらず、行政や医療などの多くの分野で広がりを見せています。今後ホワイトカラーが行っている業務のほとんどに関して、影響を及ぼす可能性が高いと予想されています。

コンサル業界においても、chatGPTは有効活用されています。情報収集や資料作成、アイデアの創出、戦略の立案などです。

この記事では、chatGPTとは何かについて、コンサル業界での活用方法や影響、取り組み事例や将来性などについて紹介します。

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chatGPTとは

chatGPT(チャットジーピーティー)とは、アメリカにあるOpenAI社が開発し、2022年11月30日に公開された対話型のサービスです。人工知能が使われているため、AIチャットサービスとも言われています。人間とやり取りしているような自然な会話ができ、日本語も使用可能です。お願いしたいことや調べたいこと、質問したいことなどをテキストで入力すると、AIからの回答を得ることができます。

chatGPTはインターネット上にある大量の情報を学習しており、様々な文章表現や語彙などの理解が可能です。またユーザーとやり取りした過去の会話も記憶しており、自然な会話に近づけるような機能が備わっています。chatGPTは、基本的には誰でも無料で使用することが可能です。そのため公開直後からユーザーが急激に増えており、2023年2月には1億人を超えています。

コンサル業界におけるchatGPTの活用方法

コンサル業界では、chatGPTを様々な業務で有効活用しています。chatGPTを業務に使用することで、作業の効率化に繋がる場面をご紹介します。

情報収集

chatGPTはインターネット上の膨大な情報を学習しています。そのため、あらゆる質問に答えることが可能です。chatGPTに調べたい情報やタイトルなどを文章で入力し、質問する形になります。

この時注意しないといけないのは、質問は正確で詳しい内容にすることです。曖昧で漠然とした質問の場合、欲しい答えが返ってこない可能性があります。また、chatGPTから返ってきた回答が間違っている可能性も考えられます。得られた情報が、正しいかどうかを確認する必要があります。

そのためchatGPTは自分で情報収集する前に、おおよその概要を知りたい場合に使用するのが良いかもしれません。

資料作成

chatGPTは資料作成にも活用できます。人が資料を作成する場合、最初の構成案で時間がかかることがあります。そのような場合、chatGPTを使用することで資料のテーマに沿った構成案を発案してもらうことが可能です。

資料を作成する前段階の「どのような内容を書けば良いのか」「一般的な資料はどのような流れで書かれているのか」など、人が調査したり考えたりする部分をchatGPTが代わりに実施してくれます。資料作成時の時間短縮が期待できます。

またスライド資料の場合、chatGPTにスライドの枚数を入力することで各ページにどのような内容を書けば良いのか提言してくれます。

資料の構成案が決まったら、各項目の詳細を作成していきます。その場合もchatGPTを活用することが可能です。資料に盛り込みたい文言や文章などをchatGPTに入力することで、文章を得ることできます。

最後に人が資料のデザインを調整したり画像を挿入したりすることで、資料の完成度を上げれば完了です。

アイデア創出によるブレーンストーミング

アイデアを生み出す方法の一つに「ブレーンストーミング」があります。複数人でアイデアを出し合って、さまざまな発想や発見を引き出す手法です。

ただ、ブレーンストーミングは参加メンバーによって効果が分かれます。同じ社内の人間だと、客観的な考えが出にくいからです。また経験豊かなメンバーの場合、「現実的なアイデアしか出せない」なんてことも少なくありません。

そのような場合、chatGPTが活用できます。chatGPTに質問を投げかけてアイデアを得る方法です。効果的な質問をすることによって、一瞬でアイデアの回答が返ってきます。この方法の場合、メンバーに左右されず一人で実施することが可能です。

クライアントの戦略立案

chatGPTを使用して、クライアントの戦略案を立てることができます。chatGPTは膨大なデータを学習しているため、戦略立案に関する情報収集や市場の調査、顧客ニーズの把握、斬新なアイデアの創出などが可能です。

従来であれば人が時間をかけてリサーチしていた内容を、chatGPTは一瞬で行うことができます。例えばマーケティングのフレームワークである「4P分析」を指定してchatGPTに質問すれば、「Product(製品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(販促)」に関しての回答を得ることが可能です。

このように、質問に条件を加えることで有効な回答が返ってきます。

chatGPTがコンサル業界に与える現状や影響

chatGPTは現状コンサル業界にどのような影響を与えており、今後どのような影響を与えるのでしょうか。これから先、業務での利用が増えてくると想定されます。ここでは、chatGPTの利用がコンサルの業務に与える影響について説明します。

一部業務の自動化

chatGPTを活用することで、業務の一部を自動化することができます。例えばキーワードをchatGPTに入力することで、キーワードを使用した文章作成を自動作成することが可能です。報告書やメール、プレゼンテーション資料など、chatGPTを使用して自動作成ができます。chatGPTにより業務の効率化を図ることができ、コンサルタントは高度の業務に注力できます。

新たな価値の提供

chatGPTでは、クライアントがターゲットとしている市場の調査や分析などが可能となります。WebサイトやSNSの投稿、顧客の評価など、インターネット上の大量データを学習しているためです。chatGPTを利用すれば、クライアントがターゲットとする市場の現状を自動でレポートにまとめたり、ライバル企業に関しての情報を自動でレポートにまとめたりできる可能性があります。

コンサルタントはchatGPTが自動生成したレポートを活用することで、クライアントに対して新たな価値を提供できます。

ヒューマンエラーの削減

chatGPTは文章の校正を行うことができます。誤字脱字、慣用句の間違い、表現のゆらぎ、数字表記のばらつき、主語と術後の間違い、漢字の間違いなどの修正です。コンサルタントの仕事には提案書やレポートなど、さまざまな文章の作成があります。chatGPTを活用し文章の校正を行うことでヒューマンエラーを削減することが可能です。

コンサル会社×AIの取り組み事例

ベインアンドカンパニーは、アメリカの経営コンサルティング企業です。同社はOpenAIとグローバルパートナーシップを終結し、OpenAIが提供するAIツールを利用して業務の効率化や改善を成功させています。

またベインアンドカンパニーはクライアント企業である「ザ・コカコーラ・カンパニー」のマーケティングに、chatGPTを活用しました。具体的には小売店向け広告コンテンツの個別最適化や自動生成の実現です。広告コンテンツは消費者の要望に応じて、画像やテキストを組み合わせてデザインします。従来であれば専門業者に依頼し、費用や時間をかけて制作していました。

今回chatGPTを利用することで瞬時に広告コンテンツが生成され、業務の効率化および費用の削減が実現できています。また企業独自の資源や利点を組み合わせることで、競合との差別化を図ることが可能です。このようにAIツールから企業独自のものを生み出すためには、活用する力が重要と言えるでしょう。

chatGPT×コンサル業界の将来性

chatGPTを活用したコンサル業界の将来は、どのような形になるのでしょうか。一部では「コンサルタントの仕事はchatGPTに取って代わられてしまう」という懸念もあります。しかしchatGPTが分析したデータや情報を使って、新たな価値を生み出していくためにはコンサルタントの洞察力や判断力が必要です。そのため、「完全にchatGPTに置き換わる」とは考えづらいです。

自動化と孤立化は進む

chatGPTがさまざまな場面で使用されるようになってくると、提案書や報告書などの文章作成だけでなく、多くの業務が自動化されると考えられます。例えばZoomミーティングを行った後、音声の文字起こしツールである「Slack」と「chatGPT」を組み合わせることで議事録を自動で作成することが可能です。このようにchatGPTの業務利用が普及してくると、あらゆる業務が自動で行われると考えられます。

そのため自動化に取り組む企業と取り組まない企業では、業務の効率化に大きな差が生まれると推測されます。自動化に取り組まない企業は、孤立していくと考えられます。

ナレッジマネジメント

ナレッジマネジメントとは、企業内に保有されている知識や情報、個人が持っている経験やノウハウなどを知的財産として企業内で共有し、業務に利用する取り組みです。知識を共有することができるため、業務の効率化やスキルの向上に繋がります。

chatGPTを活用することができれば、企業内のナレッジデータの学習が可能となるでしょう。ユーザーからの質問に対して、学習したデータから回答することが可能です。ユーザーは必要な時にナレッジデータの情報を引き出すことができるため、効率よく業務を進めることが可能になると予測されます。

AIと人間の連携

chatGPTなどのAIツールを利用した場合、膨大なデータを瞬時に分析しレポートが自動で作成されるようになると考えられます。しかしコンサルタントの判断力や洞察力、クライアントとのコミュニケーション力などはAIツールに置き換えることは不可能です。

このようにデータ分析や資料作成などはAIツールで自動化することで、コンサルタントは新たなビジネスの創造など高度な業務に集中することが可能と考えられます。AIの技術が進歩していく中で、コンサルタントの業務が変わっていくことが予測されます。

まとめ

本記事では、コンサル業界がchatGPTを活用した場合の事例や方法について紹介しました。chatGPTの浸透により、データの収集や情報の整理が容易にできるようになります。しかし、コンサル業界はAIに取って代わることが出来ない業種です。AIが収集して分析したデータに付加価値を加えて、クライアントに、より価値のある提案をしていくことがコンサルタントの価値創出に繋がると思われます。

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