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Microsoft Azureの「需要状況」とは?今後の将来性やニーズが高い理由を解説

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Microsoft Azureとは

Microsoft AzureはMicrosoftが提供するクラウドサービスであり、競合他社製品にはAmazonのAWS(Amazon Web Service)やGoogleのGCP(Google Cloud Platform)があります。主にIaaSやPaaSを提供しており、クライアントが自社システムを構築するにあたって必要な機能・サービスを一通り備えている点が特徴になります。

Microsoft Azureの現状

Gartnerのレポートによると、IaaSクラウドの市場シェアの1位はAWSで38.9%、2位はAzureで21.1%と述べられています。また、多くのクライアントは自社のシステムリソースを全てクラウド上に配置するのではなく、オンプレミス環境と併用している傾向にあります。

クライアントのAzure利用が増加している理由の1つとしてはDX推進が挙げられます。開発・改善を高速に進めるためのDevOps基盤やデータ分析のためのデータ活用基盤が求められる中、Azureがこれらの機能を備えていることから、DX推進と合わせてAzure導入が検討される機会が増加しています。
(参考:Gartner Says Worldwide IaaS Public Cloud Services Market Grew 41.4% in 2021

Microsoft Azureの需要が高い理由

ここではAzureのサービス特徴を踏まえ、導入需要が高い理由について説明していきます。
Microsoft Azureの需要が高い理由として、次のようなものがあります。

  • セキュリティが高い
  • オンプレミスと連携できる
  • 業界・業種問わず導入が可能
  • コストメリットが高い

 セキュリティが高い

Azureは様々なセキュリティ規格やコンプライアンス認証基準に対応しています。具体的にはISO 27001や、Center for Internet Security(CIS)、NIST CSFなどに準拠しています。また、機能面でも外部からの攻撃やセキュリティ脅威検出機能も標準的なものからAIによる自動検出機能まで様々なものを備えています。

システムや各種リソースに関して機能面でセキュリティを担保するだけでなく、リソースの保管場所についても各国のリージョンを指定することができるため、自社のセキュリティ要件に対して柔軟に対応することもできます。

オンプレミスと連携できる

オンプレミス環境のサーバとの親和性が高いこともAzureのメリットになります。全ての社内システムをAzureに移行する選択肢が取れないクライアントも多く、その場合は一部のシステムをオンプレミス環境に残すことになりますが、その際には特に大きなメリットとなります。

LinuxやOSSの代表的なサーバ群の多くは概ねAzureでも引き続き利用することができ、既存のサーバ環境構成(サーバ間の製品・OSバージョン)を保ったままAzureへ移行することができます。
また、多くの企業がActive Directory環境を構築している中、Azure上のActive Directoryを統合して運用できる点も大きなメリットです。

業界・業種問わず導入が可能

セキュリティ性が高いこと・多種多様な規格・認証基準に対応していることから、高いセキュリティ要件が求められる公共・金融業界でもAzure導入は進んでいます。実際に公共・金融・医療・製造・小売・エネルギー・通信といった多種多様な業界のクライアントがAzureを導入しており、Azure導入に適していない業界・業種はほぼないと言えます。

クライアントの業界・業種を問わず導入検討が可能であること、同業他社がAzureを導入している事例・実績があることはAzureのメリットになります。

コストメリットが高い

ハードウェアやネットワークそのものの調達コスト、それらを構築する人件費の観点でAzureはオンプレミスで構築するよりもコストメリットが高いと言えます。構築時にかかるイニシャルコストやサービス利用料だけに着目するとAzureとオンプレミスとではあまり差が出ないこともありますが、保守運用フェーズを踏まえるとAzureの方が優位となることが多いです。
具体的にはAzureと同程度のセキュリティレベルを維持すること、ハードウェア・ネットワーク機器の保守運用を行うための人件費も踏まえると、AzureとオンプレミスとではAzureの方が優位になります。

また、これらの保守運用対応を行う際の要員調達のリードタイムを削減できることもAzureのメリットになります。他にもMicrosoft社製品であることからWindows Serverとは親和性が高いため、自社システムでWindows Server含めたMicrosoft製品を利用している場合はAzure導入費用が比較的下がる可能性があります。

Microsoft Azureの将来性

ここではAzure導入企業の動向や、機能・サービス面での将来性について説明していきます。

 導入企業の動向

Flexeraが出している「State of the Cloud 2022」レポートによると、ここ1年で導入が大幅に伸びたパブリッククラウド提供事業者はプロバイダーはMicrosoft Azureのみであり、Azureを利用している企業は前年の73%から80%に増加したと述べられています。
(参考:2022 State of the Cloud Report by Flexera

また、クライアントが単一のパブリッククラウドのみを利用するのではなく、複数のパブリッククラウドを利用する「マルチクラウド」を導入している傾向があることも重要なポイントになります。

上記のレポートの中でも回答者の79%が複数のパブリッククラウドを採用し、60%が複数のプライベートクラウドを利用していると述べられています。現時点では競合製品であるAWSやGCPのみを利用しているクライアントもいずれはマルチクラウドの導入を検討する可能性が高く、その際の候補としてAzureは最有力候補になることから、今後もAzure導入を検討する企業数は増加傾向にあると思われます。

機能・サービス追加の動向

Azureは、IaaSとPaaSに関する200個以上の機能・サービスを提供していますが、既存機能・サービスについて継続的に変更・改善を行うだけでなく、常に機能・サービス追加を行っています。

例えば初期のAzureにはAI関連の機能・サービスはほとんどありませんでしたが、現在ではAzure Machine Learning Studio等のAI系サービスも多数存在します。その時々のテクノロジートレンドや業界動向を踏まえて機能・サービス追加が行われており、今後も機能・サービスは拡大していく傾向にあると思われます。

総括すると、既存のクラウド提供事業者がある程度市場シェアを確保しており、かつ機能・サービス拡大の方向を取っている中、後発のクラウド提供事業者が参入し市場シェアに変化を起こす可能性は非常に低くなっています。

Microsoft Azureの認定資格・求められるスキル

ここではMicrosoft Azureを導入するにあたって資格や必要なスキルについて説明していきます。

  • Microsoft Azureの認定資格
  • 求められるスキル

Microsoft Azureの認定資格

Azureには多くの認定資格が存在します。資格を取得することで先に述べたAzureに関するスキル・知識を体系的に学ぶことに繋がるため、Azure認定資格取得を推奨しているクライアントも多く存在します。

代表的な資格としては、クラウドの概念やAzureのコアサービス、Azureのコアソリューションと管理ツール等を学べる「Azure Fundamentals」、ID・ストレージ・ネットワーク等のコンピューティングリソースの管理方法を学べる「Azure Administrator Associate」があります。
(参考:Microsoft Azure 認定資格

求められるスキル

Azureの機能・サービスが多種多様であることから、クライアント側もそれらに対応することが求められるようになります。
代表的なものとして以下のようなスキルが求められます。
・複数のクラウドとオンプレミスを意識したアーキテクチャ構築スキル
・Azureの機能・保守運用面での最新状況をキャッチアップするスキル 

複数のクラウドサービスを用いてシステムを構築するマルチクラウドが主流であることから、クラウド間連携やオンプレミスとの連携は必要不可欠なものとなっていきます。その際にはどの機能・サービスはクラウドを利用するか・オンプレミスに残すか、という観点だけでなく、どの機能・サービスはどのクラウドを利用するかといった観点も重要となります。

正しい観点で検証するためには、Azureの機能特徴を理解するだけでなく、日々追加・改善される機能・サービスの状況をキャッチアップすることが求められます。

Microsoft Azureの案件例

ここではAzureの導入事例について金融業界と行政の事例を用いて解説していきます。

金融業界

三菱UFJフィナンシャル・グループでは、グループ内の1社だけでなくグループ全体で利用する共同システム基盤を構成するに当たり、Azureを利用しています。オンプレミスで運用していた各種システムのEoSがAzure導入検討の契機となりましたが、Microsoft社製品の移行に関するコスト面の優位性がAWSやGCPよりも高いことからAzureを導入することとなりました。

厳しいコストメリットが求められる大規模なクラウド移行において、システム基盤面での移行優位性だけでなく、Azureに蓄積しているデータを活用するようなアプリケーションの構築のメリットも強く求められることの証左となる事例になります。
(参考:クラウドシフトのメリット最大化を目指して MUFG が Azure を採用) 

行政

福井県では、「行政のDX」を目標に掲げてDX推進プログラムを策定していました。その中で、社会インフラメンテナンス業務におけるデータの管理や活用に関して多くの課題があったことから、Azureを基盤とした社会インフラ管理プラットフォームを構築することとなりました。社会インフラに関するデータは数十年後も活用する重要な資産であるため、データの保全性が強く求められます。

強固なデータ基盤が容易に構築できることからAzureが選ばれたという事例になります。
(参考:「行政の DX」で暮らしの安全を向上。Azure を基盤としたプラットフォームによってインフラの維持管理を高度化

まとめ

今回の記事ではMicrosoft Azureの需要状況についてご紹介しました。DX案件を探している方、事例を知りたい方は、ぜひfoRProまでご相談ください。

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